原住民集落
サオ (邵)族グルメ
「総統魚」と呼ばれる曲腰魚(カワヒラ)は、肉質が柔らかく、蒸しても揚げても美味しくいただけますので、レストランの定番料理として喜ばれています。また「白鰻餅」(鰻の形をしたお餅)は、サオ族がうなぎ祭りの時と旧正月にご先祖様を家に祀る伝統儀式の時でしか口にできないグルメです。この他、塩漬け肉や醸造したお酒もサオ族のご馳走ですので、皆さんも一度味わってみてください。
サオ(邵)族の伝説
遠い昔から伝わるサオ族の起源には、人と人との関わり、人と地との関わり、人と天との関わり、人と自然の万物との関わりなど、様々な伝説があります。しかし、どの伝説であろうとも、そこにはサオ族の文化や精神が込められているのです。
圖片來源:邵族文化發展協會
サオ (邵)族の風習
早期、サオ族は農業と狩猟、捕魚、採取によって生計を立てていました。それらは彼らの行事儀式、祖霊信仰と密接に関わっています。サオ族の祭事では、部族の健康や平和、衣食住の安定を願い、先祖の霊にご加護を祈ります。
遊祭事を参観される方は、サオ族文化発展協会に予めご連絡ください。また部族の規則やマナーを守りましょう。
邵族文化発展協会:+886-49-2850036
楽舞の特色
音楽に合わせて踊るサオ族の楽舞は、元々彼らの精神と生活を表現するものでしたが、現在では祖霊信仰や祭り行事、生命への儀礼、物質の生産、集落の取り組みなどが密接に関わるようになり、サオ族にとって重要な役割を担っています。
舂石音(杵で奏でる音色)や歌舞ステージなど、独特な歌や踊りで繰り広げられる楽舞は、観光客を魅了しています。中でも舂石音(別名:杵音)は、サオ族が新年に行う祖霊祭であり、重要な民俗行事です。部族の人たちは祭りの主催者となる家の広場で杵を叩きます。それはサオ族にとって長く伝承されてきた新年の始まりを告げる前奏であるのです。
達瑪巒文化芸術団劇場上演時間:土曜日午前 14:00、日曜日午後 13:30
逐鹿市集
伊達邵商圏豊年街42号に住所を構える逐鹿市集。中には、風味豊かな料理が味わえるレストランや特産品ショップの他に、舞台ステージが設けられているので、食事をしながら、サオ族の歌や踊りを楽しむことができます。また市集内ではサオ族文化を満喫するセットツアーをはじめ、農産物の特売やDIY体験、伝統衣装の貸し出し、記念撮影などのサービスも提供しています。
逐鹿市集の休日(土、日)ステージは、伊達邵埠頭の木棧ステージ広場(雨天時は逐鹿市集に変更)にて行われます。ステージ開始時間は、11:00、15:00、17:00の三回、平日は、11:00と17:00の2回のみです。毎週水曜日が定休日です。
ブヌン(布農)族グルメ
ブヌン族はかつて狩猟で生計を立てていました。そこから独特な「分肉(収穫を分け合う)」という分かち合いの文化が発展し、その文化は石板の上で焼く肉料理として今日に残っています。
ちまきに似た「阿拜」は、祭事を行う上で欠かすことのできないグルメです。また馬告(別名:山胡椒)や刺葱(カラスザンショウ)などは、山林で採れる野生の香辛料であり、原住民グルメに欠かすことができない味わいです。
ブヌン(布農)族の伝説
ブヌン族の起源は、大自然や動物と密接に関わっていると言われています。ブヌン族は百歩蛇 (ヒャッポダ)と平和的に暮らし、百歩蛇を部族の守護神であるとみなしています。百歩蛇はブヌン族の男の子が化身したものであるとの伝説があることから、ブヌン族は優れた狩猟技術を持ちながらも、蛇を捕獲したり、食したりはしません。ブヌン族語で百步蛇は「Kaviaz」と言い、良き友を意味します。
ブヌン(布農)族の風習
ブヌン族は農業や狩猟の時間を植物の栄枯や月の欠け具合によって決めています。
毎年5月と6月の満月時には、打耳祭(別名:射耳祭)と赤ちゃんの幸せを祝うお祭りがそれぞれ行われます。前者は「成年の儀式」であり、中老年者が若い男子に弓を用いて狩猟する技術を指導します。これには文化伝統の意味があります。後者はその年に生まれた子供の幸せを祈るお祭りで、部族の人々の祝福を受けます。
楽舞の特色
ブヌン族の人々は音楽をこよなく愛しています。音楽は日常生活の一部となっているだけでなく、伝統的な祭事と深く関わり、神聖な意味を表しています。例えば、ブヌン族伝統の音楽と言えば、アワの豊年を祈る「小米豊收歌」が挙げられますが、これは「八部合音」と呼ばれる多声部和音歌唱法で歌われ、世界でも数少ない歌い方です。このように希少な音楽の表現方法は、音楽学会から民族の貴重な文化財であると高く評価されています。
達瑪巒文化芸術団
達瑪巒文化芸術団は、今活躍中の団体で、その実力はプロレベルを誇ります。
イノベーションを凝らした思想で原住民の楽舞に新たな生命を吹き込み、オリジナルの再構築、文化転換、派生、転換、創造によって原住民族文化の再生を促進しています。
上演時間:土曜日午前 14:00-15:00、日曜日午後 13:30-14:30
上演場所:達瑪巒文化芸術団劇場 (南投県信義郷地利村開信巷101号)
集落ツアーの手配・体験と鑑賞予約は、全(+886-49-2741619)までお電話ください。
【集落の香り】日月潭にて、集落の息吹を発見
南投県信義郷のブヌン族の集落に入ると、この独特の香りに気づいた。ここでは、住民たちが調香師と長い時間をかけて、集落を象徴する香りを自然の植物から繰り返し抽出しており、台湾で初となる、集落の香りがする「馬告の保香剤」を研究開発した。
馬告の保香剤のトップノートはボタニカルな爽やかな香りで、ラストには濃厚なレモンの香りが余韻として残る。その香りは、森の中にいるような心地よさを味わえる。機会があれば、私と同様に集落の香りを訪ねる面白い体験をしてみてはどうだろうか。
【集落の味】Mal-u Kitchen(慢午厨房)
望郷集落にあるMal-u Kitchen(慢午厨房)を訪れた。望郷集落にUターンしてレストランを開店したブヌン族の青年、イビ・イスカカブトゥさんと奥様の林佩蓉さんは、ベニバナボロギク、オオバナノセンダングサ、ナベナ、タマリロ、ヒユ等の野草を使用して、先住民族料理の要素と融合させたメニューを創り出した。野草ピザ、グラタンなどのスペシャルメニューの美味に驚き、野草の風味に感動しきりであった。
野草料理以外に、Mal-u Kitchenでは「食べ残しゼロ」をコンセプトとし、お客様にも食物を大切にしてもらいたいと願っており、エコと美味しさを兼ね備えた料理を提供している。ぜひ訪れてほしい店だ。