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特色ある産業

在りし日の繁栄をたどる旅

その昔、日月潭は水沙連地区の一部でした。地理的に恵まれた環境で、適度な雨量と穏やかな気候を有しています。物資も豊富で、各種地場産業が発展した歴史をもちます。車埕はかつて木材産業で栄え、水里の蛇窯では美しい陶器が生産されていました。埔里では手すきの紙や醸酒が発達しました。地元の特色ある産業や周辺の景観スポットを巡ることで、この土地の過去の繁栄を学ぶことができます。

埔里の製紙業

埔里は水源が豊富で、紙を作るために必要な材料が簡単に手に入る土地です。1935年、日本人は埔里にある製紙工場で「手すき工法」によって紙を作り始めました。

初期は埔里の紙の種類はコットンペーパーと宣紙(上質書画紙)の二種類だけでした。後に製紙機が改良され、加工技術が進むと、亜麻と木材パルプで作られた紙が現れました。これにより埔里の製紙業は急速に発展しました。1970年頃まで埔里エリアには50軒の製紙場があり、紙製品は日本や韓国、東南アジアなどに輸出されていました。埔里の製紙業が最も栄えた時期です。

その後、時代の変遷により、産業構造が変化し、埔里の製紙業は文化や観光と結びついた特色ある産業になりました。「廣興紙寮」や「造紙龍手創館」、または「紙教堂(教会)」では、紙の手すき体験ができます。ここでは芸術や文化に触れることができ、埔里の輝かしい製紙業の歴史をじっくりと学ぶことができます。

魚池紅茶、コーヒー産業

水沙連は台湾の中心部に位置し、連なる峰々や起伏のある丘陵が見られます。この中には山茶の原種が埋もれています。

日本統治時代の調査と研究により、紅茶が世界で最も多く飲まれていることが判明し、台湾の国外貿易、および経済発展を促すため、インドからアッサム紅茶の苗が持ち込まれました。日月潭の湖畔にある猫囒山が紅茶栽培に適しており、かつ霧に覆われた湿潤な気候をもつため、ここに茶業改良場が設けられました。その後、魚池、埔里地区は台湾における紅茶の主要な産地となりました。

台湾では数多くの種類のお茶が生産されています。日月潭では台茶8号、台茶18号(紅玉)、台茶21号(紅韻)が人気があります。

このほか、近年は魚池郷のコーヒーが国際大会で受賞を重ね、徐々に行楽客の関心が高まっています。魚池郷公所(町役場)ではコーヒーの推進に力を入れており、コーヒーコンテストも開かれ、ブームを巻き起こしています。魚池郷を訪れたら、紅茶を味わうほかに、コーヒーもお忘れなく。

陶芸文化

1796年に南投では陶業が発展し始めました。ここでは主に重厚で素朴なデザインの実用的な器が生産されていました。日本統治時代、水沙連地区は陶土と木材が豊富に産出されたため、集集や水里、魚池などで陶業が発展しました。蛇窯で焼く方法が採用され、ここで生産された製品は台湾全土で販売されていました。これによりこの土地の陶業は全盛期を迎えました。

後に、製陶業が勃興すると、伝統的な窯業は徐々に没落。その後、多元的なレジャー観光の陶芸場として経営転換を図り、行楽客の人たちがろくろ回しなど伝統的な製陶工程を体験できるようになりました。かつての窯業の繁栄ぶりを実感できる場となっています。

鉄道と木業文化

1960年代には丹大林区の木材を運ぶため、車埕が木材加工区と交通の要衝として重要なスポットとなりました。これにより地場産業が経済を促進し、繁栄を極めました。水里、車埕、集集一帯は「リトル台北」とも呼ばれていました。

時代の変遷とともに、木材業の栄光は過去の遺物となり、集集支線も1994年に全国で初めての観光鉄道となりました。行楽客たちは昔ながらの列車に乗りながら、タイムトンネルを通り抜けたかのような気分を味わいました。集集支線の終点である「最後の駅」は車埕駅で、ここではかつて繁栄していた木業文化に触れられます。

工芸産業

原住民族の機織り工芸:水沙連地区にはサオ族、ブヌン族、タイヤル族、セデック族が暮らし、各部族の婦女は機織り工芸に秀でていました。歴史的に有名なのはサオ族の「達戈紋」です。伝統的な織物は苧麻(からむし)を原料に、植物を染料にしていました。現在は人工的な繊維に文化的な要素を加えて作っています。ここでは各種手工芸品を開発しているだけでなく、行楽客も織物体験ができるコースを提供しています。これにより原住民族の織物工芸についての理解を深められます。

竹工芸、竹炭:水沙連地区は林業が盛んで、竹の種類も豊富です。このため、多くの竹工芸の職人がいました。竹の工芸品は実用性と美感を兼ね備え、竹炭は湿気を吸収し、匂いを取り除く効果があります。また、竹酢液は竹炭を生産する際の副産物であり、消毒や蚊の退治に役立ちます。これは日本の方たちに人気がある商品で、地元の新興産業となっています。

天然漆と漆工芸:天然の漆液は貴重な塗料であり、工芸家により描金された漆絵や乾漆造、彫漆、籃胎漆器などといった漆製品が作られてます。

醸酒文化

埔里は温暖で穏やかな気候と甘くまろやかな水を有し、醸酒に適した土地です。戦後、国民党政府は日本統治時代のタバコや酒の専売制度を踏襲し、「台湾紹興酒」を醸造するのに成功しました。その後、埔里酒工場は紹興酒生産の専門工場となり、紹興酒は台湾で最も有名かつ売れ行きの良いお酒となりました。

現在、埔里酒工場は台湾で最も有名な観光酒工場です。また、台湾政府が民間に醸酒を開放したことにより、穏やかな気候と豊富な農産物を有す水沙連地区では地酒づくりが盛んとなっています。さまざまな種類のお酒があり、行楽客の方は多様な選択肢から選ぶことができ、また、醸酒体験も楽しめます。

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